良い汗をかいて健康で美しく、代謝アップのコツ
汗をかくことは体温の調節機能だけではありません。健康と美容にも大きなメリットがあります。
今回は汗と代謝の関係と良い汗をかくためのポイントを紹介します。
目次
汗と代謝の関係
汗をかくことによるデトックス効果で体内の老廃物が排出され、新陳代謝が促されます。適度な運動やサウナなどで汗をかく習慣をつけて代謝を高めましょう。
汗の役割
人はなぜ汗をかくのか、その重要な役割は体温の調節機能です。人は外気温の上昇や運動、病気による発熱など体温が高くなったとき、体温を一定に維持するために発汗されます。発汗することで蒸発する際に熱が奪われ、体温を保つことができます。
ほかにも汗は、体内の老廃物を排出する役割があるといわれていますが、これは汗そのものが老廃物を排出するのではありません。汗をかくことで血の流れが良くなり、腎臓や肝臓への血流も増えることで、老廃物を排出しやすくなるというものです。
そして、もう一つ注目したい働きが肌の保湿です。汗の成分のほとんどは水分ですが、天然の保湿因子である乳酸ナトリウムや尿素を含んでいるため、汗をかくことで、肌が保湿されるといわれています。ただし、成分のほとんどが水分であるため、汗を放置していると蒸発する際、逆に肌の水分が奪われてしまうので、汗をかいたら肌の乾燥を防ぐため、こまめに拭うようにしましょう。
汗っかきの人は代謝がいいとは限らない
汗をよくかく人を見て、この人は代謝がいいんだなと思われることがあるでしょう。しかし、必ずしも代謝がいいとは限りません。汗をよくかく人の中には、多汗症や代謝異常などの症状によって汗をよくかく人もいます。
汗にも種類がある?
汗をかいたとき、さらっとしているものと、においやべたつきが気になるときがありませんか。この違いは汗の種類によるものです。さらっとした汗は良い汗とされ、においがあってべたつくのが悪い汗とされています。それぞれの違いを見ていきましょう。
良い汗・悪い汗とは
汗は、汗腺というところから出てきます。汗腺には全身に分布しているエクリン腺と毛根にあるアポクリン腺の2種類があります。それぞれに汗の性質や汗が出る仕組みが異なり、主にエクリン腺から出るのは良い汗、アポクリン腺から出るのが悪い汗とされています。
・においがなくさらさらしているのは良い汗
良い汗はエクリン汗腺から分泌されるもので、主な成分は水分で無臭、さらさらした汗という特徴があります。蒸発しやすく、皮膚に残る時間が短いのが特徴です。
・においがありべたつくのは悪い汗
悪い汗はアポクリン汗腺から分泌され、皮脂や細菌と混ざることでにおいが発生します。色がついていることもあり、皮膚に残りやすいため、肌のべたつきの原因になります。
良い汗をかくための運動のコツ
良い汗をかくには運動で起訴代謝をアップさせることが一つのポイントになります。基礎代謝をアップさせる運動のコツを見ていきましょう。
運動でよい汗をかく
運動でよい汗をかくには、基礎代謝をアップさせることが大切です。基礎代謝がアップすることで、効率よくエネルギー消費ができ、高くなった体温を下げるために、においがなくさらっとした良い汗が出やすくなります。
基礎代謝を高めるには、筋トレと有酸素運動を組み合わせるのがおすすめです。筋トレをして脂肪を燃焼しやすい身体を作ってから有酸素運動を行えば、脂肪燃焼効率が良くなります。筋トレと有酸素運動の組み合わせを継続して続ければ、筋肉量がアップしていき、基礎代謝アップが目指せ、良い汗をかきやすい身体づくりができます。
・運動前後と途中で適度な水分補給を行う
良い汗をかくためには、水分補給が欠かせません。汗をかくときに体内の水分が不足していると、体温調節が上手くできなくなったり、汗がべたつきやすくなったりしてしまうので、運動前にはコップ1杯の水を飲み、運動中も休憩時には欠かさず水分補給を行いましょう。運動後も汗が出て奪われた水分を補給するために、水分摂取を忘れずにしてください。また、水分補給は一度にたくさんの水を飲むよりも、こまめに少しずつとるほうが、良い汗をかきやすくなります。
基礎代謝を上げる運動のタイミング
基礎代謝を上げるには、朝の運動がおすすめです。朝に軽く有酸素運動やストレッチを行うことで、代謝が活発になり、一日のエネルギー消費量が高まります。昼食や夕食後には、ウォーキングやストレッチなどの軽い運動を。ただ、食後すぐの運動は消化不良を起こしやすくなるのでNGです。食後30分~1時間ほどあけてから運動をするようにしましょう。
良い汗をかくための食事
良い汗をかくためには、食事にも意識しなければいけません。汗をかきやすい食材を使用したり、代謝アップサポートするものを組み合わせたりすることで、良い汗をかきやすくすることが期待できます。
汗をかきやすい食材
・ショウガ
ショウガには辛み成分であるシンゲロールが含まれており、乾燥させたり熱を加えたりすることでショウガオールという成分に変化します。ショウガオールは発汗を促し、代謝を上げる作用があり、身体の内側から体温を上げて冷え性改善にも役立ちます。
・唐辛子
唐辛子の辛み成分であるカプサイシンは、体内の脂肪を熱に変える働きがあります。唐辛子が入った料理を食べると汗をかくのは、カプサイシンによって交感神経が刺激され、アドレナリンの分泌が活発になり、血流が良くなります。その結果、身体が熱くなることで、汗をかきやすくなります。
・発酵食品
みそや納豆、キムチなどの発酵食品の多くには、ビタミンB群(ビタミンB1・B2・B6・B12・ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチン)が含まれ、ビタミンB群は、代謝を促進する作用があるといわれています。ビタミンB群は水溶性のため汗と一緒に排出されやすいので、暑い季節は汗をかきやすくビタミンB群が不足してしまいがち。そのため、代謝を上げるには、ビタミンB群を意識して摂るようにしましょう。
良い汗をかくためには
食事は身体を作り、健康を維持するためのものだからこそ、栄養バランスの取れたものが一番です。良い汗は、べたつかずニオイがないものです。そのためには、脂質が少なくヘルシーな料理を心がけましょう。
肉や脂っこいものを食べると、汗のにおいが気になることがあるので、脂質が少ない料理を選ぶようにしましょう。汗のにおいは自分では気づきにくいのに、人には気疲れや数いものです。汗のニオイ対策をするなら、脂質が少ない料理を中心に献立を考えていきましょう。特に和食は脂質が少ない食材が多く使われているので、和食中心の食生活がおすすめです。
汗の元になるのは、体中をめぐっている血液です。そして、血液は毎日の食事から作られています。だからこそ、良い汗をかくためには、健康的な食事をしなければいけないのです。
また、汗腺の働きを正常に保つには、身体のホルモンバランスも考えなければいけません。ホルモンバランスが崩れてしまうと汗をうまくかけなくなってしまうので、十分な睡眠や規則正しい生活を心がけましょう。
まとめ
さらっとした良い汗は、日々の運動や栄養バランスの取れた食事が元になっています。汗を普段から書いていないと汗腺が衰えてしまい、べたべたの悪い汗の原因になるので、適度な運動を習慣にして、栄養が偏った食事やジャンクフードばかり食べないように気をつけましょう。
原稿/編集部