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公開:2024.6.20 公開:2024.6.20

知ったらやめられない筋トレの意外な効果

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筋トレは身体を鍛えるだけでなく、世代を超えて健康に役立つことをご存知でしたか?ぼんやりと知ってはいても、具体的なことはわからないという人たちが多いかもしれませんね。そういう方々に向けて、とっておきの情報があります。
知れば知るほど嬉しいメリットがたくさんあって、無理も必要なくて、楽しみながらできる筋トレ。ぜひ毎日の生活に取り入れてほしいと思っています。

健康志向の高まりでフィットネスが人気に

健康意識が高まる中、フィットネス人気も高まっていきました。

フィットネスクラブ会員数はコロナ禍で落ち込んだものの、戻る傾向に

まずはフィットネスクラブの会員数から近年の動向を見てきましょう。

2013年に健康増進法が施行されて以降、健康づくりが社会的な課題として認識されるようになったことで、フィットネスの人気が高まりました。

それに伴い、フィットネス業界では筋トレをより多くの人に広めるため、様々なサービスを展開。小規模のマイクロジムやパーソナルトレーナーによる個別指導が登場していきます。

しかし、2020年には新型コロナウイルスが世界的に流行し、施設内での感染防止や行動自粛制限などの影響によって、会員数は激減してしまいます。この頃、おうち時間が増え、運動不足を感じていた人は、自宅でできるトレーニングやオンラインでのレッスンが増えていたと思われます。コロナ禍を経た今、フィットネスクラブの会員数は、ピーク時までには及ばないものの戻りつつあります。

出典:経済産業省 特定サービス産業動態統計調査を基にグラフを作成

筋トレをするメリットは?

筋トレは健康のメリットがたくさんあります。では、具体的にはどのようなメリットがあるのか見ていきましょう。

筋トレで得られる健康効果

筋トレの効果は、世代を超えて、身体機能や骨密度の改善が期待されています。特に高齢者では転倒や骨折のリスクが低減することも分かっています。また、18歳から98歳までの幅広い年齢層を対象とした研究では、筋トレを実施している人たちのグループは、実施していないグループと比較して、総死亡率や心血管疾患、全がん、糖尿病、肺がんの発症リスクが、10〜17%低いという研究結果もあります。

出典:厚生労働省健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023

また、筋力アップすることによって、血行がよくなり、疲れにくく、体力が回復しやすい身体にもなります。その他にも、食欲増進効果、睡眠の質向上、肥満リスクの減少、精神的な安定など、筋トレはメリットだらけなのです

筋トレは年齢に関係なく鍛えることができる

人の筋肉量は、30代をピークに徐々に減っていき、それに伴い、基礎代謝量も減ってきます。

基礎代謝量とは、運動をしなくても、1日に消費するエネルギーのことで、基礎代謝を高めるには、筋肉量を高めることが非常に重要になります。

年齢を重ねるにつれて減っていく筋肉量ですが、実は筋肉は年齢に関係なく、何歳からでも鍛えて高めていくことができるのです。特に高齢者は筋力が低下しやすいため、転倒防止対策としても、筋トレをぜひ取り入れてほしいと思います。

出典:厚生労働省 e-ヘルスネット 加齢とエネルギー代謝 より作成

実は女性に嬉しい効果もある筋トレ

筋トレは、健康づくりはもちろんですが、女性にとってもうれしい効果がたくさんあります。その効果を見ていきましょう。

女性に嬉しい筋トレのメリット

女性にとってスタイルの維持やダイエットの目的で筋トレを行っている人も多いかもしれません。しかし、女性にとっての筋トレのメリットはそれだけではなかったのです。女性は冷え性で悩む方が多いといわれていますが、筋トレを行い血行がよくなることで、冷え性改善が期待できます。

出典:厚生労働省 働く女性の心とからだの応援サイト

 

血行が良くなることで、月経痛の緩和も期待できます。厚生労働省の「女性の生涯健康手帳」内でも、生理痛のセルフケアとして、軽い運動が進められています。

また、女性は閉経後に骨量が徐々に落ちていき、骨粗しょう症になりやすくなります。筋トレを行うことで骨にも刺激が加わり、骨密度のアップが期待でき、骨粗しょう症の予防にも役立てることができます。女性だけでなく、男性も年齢を重ねると骨粗しょう症になりやすくなるため、予防のために筋トレを行うことをおすすめします。

筋トレの効果を高めるコツ

筋トレの効果を高めるために、効率よく行いたいものです。そのためには、どの部分を中心に鍛えればよいのか、見ていきましょう。

大きな筋肉から鍛える

筋肉を鍛えるにはいくつかのコツがあります。まずは大きな筋肉から鍛え始めることで、全身の筋力を向上させます。また、基礎代謝が上がるため、筋トレの効果がより早く実感できるようになります。

一般的に大きな筋肉といわれているのが次の5つです。

1 大腿四頭筋(だいたいしとうきん):大腿四頭筋は、太ももの部分にある筋肉で、歩く、立ち上がるなど下半身の運動のほとんどに関わっています。

2 大臀筋(だいでんきん):お尻の部分にあたる筋肉で、歩く、立つ、姿勢を維持するなどの動きに関わる筋肉です。

3 三角筋:肩の部分にあたる筋肉で、腕を動かすときに関わってくる筋肉です。

4 ハムストリング:太ももの後ろ側の筋肉で、膝の曲げ伸ばしや股関節を反らすときに使われる筋肉です。

5 大胸筋:胸の部分の筋肉で、肩関節の動きに関わる筋肉です。

 

では、それぞれの部位に合わせた筋トレはどのようなものがよいか、いくつか紹介します。

それぞれのトレーニングを無理のない回数とセット数で行っていきましょう。

 

・スクワット

鍛えられる筋肉:大腿四頭筋・ハムストリングス

足を肩幅に開き、ゆっくりと3~5秒かけてしゃがんでいきます。この時、膝がつま先より前に出ないように、お尻を後ろに引くのを意識しましょう。

 

・ヒップリフト

鍛えられる筋肉:大殿筋・ハムストリングス

床に寝て両手は身体の横へ、膝は90度に曲げて足裏を床につけます。お腹に力を入れながらゆっくりと3秒くらいでお尻を上げ、肩から膝まで一直線になるように上げたらゆっくりとおろします。

 

・パイクプッシュアップ

鍛えられる筋肉:三角筋

手は肩幅くらいに開いて床につけ、身体が90度になるようにお尻を上げます。ゆっくりと肘を外側に広げるように3秒ほどかけて曲げていき、頭を床につけるように身体をおろしたら、ゆっくり上げていきます。

 

・膝つき腕立て伏せ

鍛えられる筋肉:大胸筋

両手と両膝を床につき、足は浮かせてクロスさせます。ゆっくりと腕を曲げて3秒ほどかけて床につかない程度に身体を伏せて、その後ゆっくりと上げていきます。

実は筋トレは毎日しなくてもいい

筋トレは毎日しなければ意味がないと思っていませんか。実は毎日しなくてもいいのです。

厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」が2023年に10年ぶりに改訂され、これまでは筋トレに関する記述はありませんでしたが、新たに筋トレが推奨されるようになりました。

そこには、以下のような文章が盛り込まれています。

「疾病発症および死亡リスクに関する報告では、わずかな実施でも健康増進効果が期待できる一方、週あたりの実施時間が長くなりすぎると逆効果である可能性も示されています。筋トレを実施する際はしっかりと休むことも重要ですので、休息日を念頭に置いた「週2~3日」を推奨値として設定しました。」

引用:厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」

つまり、筋トレを毎日しなくても、筋トレの効果は十分に得られるということです。

ただし、ただし週2~3日というのは、あくまでも健康づくりを目指した筋トレをする人の目安として設定されたものです。体力や筋肉量など個人差があるので、無理をしない程度に筋トレを行うようにしましょう。

休息とリカバリーを確保する

きちんと休息を取らずにトレーニングし続けてしまうと、筋肉の修復前に筋肉にダメージを受けるので、筋トレの効果が出にくくなります。

逆に休息時間を長く取りすぎてしまうと、鍛えた筋肉が元の状態に戻ってしまうので、体調や体力を考えながら、程よく休息を取り、無理のないようにしていきましょう。

目標設定とモチベーション維持

筋トレを行う際は、個人の体調や体力に合わせることが大切なのは前述した通りですが、そこに目標を設定してみましょう。例えば、「昨日はスクワット10回できたから、次は15回にしてみよう」など、達成できるであろう目標を立てることで、やり切った時には達成感が得られ、モチベーションもアップします。

また、モチベーションアップには、トレーニングウエアを新調したり、目標達成時には自分にご褒美を上げるなど、気持ちの面でも前向きに筋トレに向かうようにしてみましょう。

まとめ

筋トレは、ハードな運動ではなく、身体に無理のないよう継続することが大切です。それによって健康効果が得られます。頑張りすぎず、適度な休息を取ることを忘れず、効果的な筋トレで健康的で美しい身体づくりを目指しましょう。

 

原稿/編集部

 

<参考サイト>

厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」

厚生労働省 e-ヘルスネット 加齢とエネルギー代謝

厚生労働省 女性の生涯健康手帳

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