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公開:2024.9.2 公開:2024.9.2

夏にこそ摂ってほしい!はちみつの優れたパワー

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健康を損ねかねないほどの暑さが続く日本。毎日続く暑さに身体が疲れ切っていませんか?
酷暑といえる中、気になるのが熱中症や夏バテです。暑くて食欲がわかないと栄養も十分に摂れず、外の暑さと室内の冷房の温度差で体調を崩してしまいやすくなります。体調が整っていないと、わずか数十分炎天下を歩いただけで熱中症の症状がでてしまうこともあり、体調不良でさらに食欲が減退する悪循環にもなってしまいます。そうならないために、普段から夏に強い身体づくりをしておきましょう。
そのサポートとしておすすめしたいのがはちみつです。今回は、はちみつの優れたパワーを紹介します。

はちみつの栄養について

とろりとした中に優しい甘さがあるはちみつ。そこにはどんな栄養が含まれているのでしょうか。

はちみつの栄養のほとんどは糖分

はちみつは主にぶどう糖と果糖の糖質からなり、ナトリウムやカリウムなどのミネラル、ビタミンなども含まれています。

はちみつの栄養成分(100gあたり)

エネルギー 329kcal
ナトリウム 2mg
カリウム 65mg
カルシウム 4mg
マグネシウム 2mg
0.2mg
亜鉛 0.1mg
0.04mg
β-カロテン 1ug
ビタミンB2 0.01mg
葉酸 7ug
ぶどう糖 33.2g
果糖 39.7g

出典:文部科学省「食品成分データベース」(日本食品標準成分表(八訂)増補2023年)

 

はちみつの種類

市販されているはちみつには、さまざまな種類があります。どんな違いがあるのかを見ていきましょう。

はちみつの加工法の違い

はちみつは加工法によって、純粋はちみつ、加糖はちみつ、精製はちみつに分けられます。

●純粋はちみつ:加工をしない天然のはちみつ。はちみつ本来の味や香りが楽しめます。

●加糖はちみつ:はちみつに砂糖や水あめなどを加えて加工されたものが加糖はちみつと呼ばれます。

●精製はちみつ:はちみつから色や匂い、栄養成分などを取り除いたもので、はちみつ由来の甘味料として使われています。

花の種類による違い

はちみつは、ミツバチが花の蜜を集めたものです。そのため、花の種類だけはちみつの種類があるといわれています。はちみつは大きく分けると「単花蜜」と「百花蜜」の2種類があり、単花蜜は1種類の花から集められたはちみつで、たくさんの花から集められた蜜が百花蜜になります。単花蜜は種類によって味や色などさまざまです。単花蜜の種類をいくつか紹介します。

●れんげはちみつ:やさしく上品な甘さで、クセのないまろやかな味わいが特徴です。

●アカシアはちみつ:淡い色でやさしい甘みが感じられます。冬でも闕所化しにくいのが特徴です。

●クローバーはちみつ:淡い色でクセのない味わい。カナダやニュージーランドでは高級品とされています。

●トチはちみつ:濃い色合いで、個性的な香りがあるものの、淡白でマイルドな味わいです。

●シナノキ(菩提樹)はちみつ:強めの黄色をしており、香りが強く甘みも独特なため、クセが強いと感じる人もいます。

●マヌカはちみつ:濃い褐色で、クリーミーな状態のはちみつ。香ばしい香りとコクのある味が特徴です。

●ローズマリーはちみつ:優しい甘みで、ハーブティーのような味わい。お菓子の香りづけにも使われます。

●ラベンダーはちみつ:琥珀色のラベンダーの豊かな香りが特徴。ドリンクやお菓子作りにも使われます。

●みかんはちみつ:柑橘系のフルーティーな香りに、シャープな甘み。わずかに酸味が感じられます。

●リンゴはちみつ:口に入れたときにリンゴの香りが感じられる、フルーティーで優しい味わいです。

●コーヒーはちみつ:黒糖のような深みのある甘さで、かすかな酸味と苦みが感じられます。

参考:清水美智子著『はちみつ キレイを創る74の魔法』青春出版社 2004年

夏にこそ摂ってほしいはちみつパワー

はちみつといえば、冬にホットドリンクにして飲むイメージがあると思いますが、実は熱中症対策に役立つ、夏にこそ摂ってほしいものなのです。

夏バテと熱中症の症状はどんな状態?

夏バテと熱中症は、それぞれ症状が異なります。

夏バテは、自律神経の乱れが原因で起こります。エアコンが効いた室内から暑い外に出た時、または外から室内に入った時、体温を一定に保とうとします。しかし、急激な温度変化に身体がついていけず体温調節が上手くいかなくなって、自律神経が乱れて身体の不調を引き起こします。

一方熱中症は、暑い環境の中に長くいることで、身体の外に熱が放出できなくなり、身体の中に熱がこもって体温が上昇することで起こります。これは屋外にいるときだけでなく、室内にいても発症することがあります。また、大量に汗をかくと、身体の水分と一緒に塩分も奪われてしまい、体液のバランスが崩れて、頭痛やめまい、吐き気など、重症になると命の危険もあるものです。汗をかいたとき、体内の水分と一緒に塩分をはじめとするミネラルも一緒に排出されてしまいます。そのため、熱中症対策には、水分とミネラルを補給しなければいけません。

実は熱中症対策と夏バテ防止に役立つはちみつ

栄養成分で記載したように、はちみつの主な成分はぶどう糖と果糖の糖分です。特にぶどう糖は、体内に吸収されるのが早く、身体の主なエネルギー源になります。はちみつには、エネルギー源となるぶどう糖やミネラルが含まれています。汗をかくと体内のナトリウムやカリウムも一緒に排出されてしまうので、補給をしなければいけません。夏にはちみつがおすすめなのは、これらの栄養が含まれているからです。

ただし、はちみつそのままとっても夏バテや熱中症対策に重要な水分補給にはならないので、水に混ぜるなどして、水分も一緒に補給するといいでしょう。

はちみつを摂るタイミング

普段の食事の砂糖の代わりに調味料として加えるだけでも夏バテ対策になります。朝食では、人が活動する際に、エネルギーである糖分とカリウムを摂取しておくことで、事前に疲れにくい体の土台を作ることができます。

 

・参考:はちみつ大学 夏バテと熱中症の対策におすすめ!!はちみつのその秘密
https://honeyuniversity.net/honey-summer.html

・玉川大学ミツバチ科学研究所 古くて新しいミツバチ生産物「ハチミツ」
https://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/2010692473.pdf

夏にぴったり!はちみつおすすめレシピ


はちみつ取り入れたレシピを紹介します。

朝食にぴったりはちみつメニュー

朝食には、ヨーグルトやフルーツなどを取り入れて、そこにはちみつをかけて食べましょう。かけるだけなので、調理の手間もなく素早くできます。パンにはちみつをつけて食べたり、ドリンクにはちみつを混ぜるなど、朝からタップリはちみつを補給できます。

夜のはちみつメニュー

魚や肉料理にもはちみつはぴったり。砂糖代わりにはちみつを使うとカロリーも抑えられます。また、日中に冷たい食べ物や飲み物ばかり口にしていた人は、はちみつ入りのホットドリンクを飲むと、身体が温められ、体調を整えるのをサポートします。

はちみつを取り入れるには注意が必要!

はちみつは栄養バランスに優れ、熱中症対策としても役立つものですが、取り入れるには注意が必要です。

1歳未満の乳幼児は食べてはいけない

はちみつには、ボツリヌス菌という、土壌に広く存在する細菌が存在しています。ボツリヌス菌は乾燥や熱に強く、耐熱性は120℃4分とされており、通常の過熱や調理で死滅することはありません。1歳以上になると、他の腸内細菌による働きで、ボツリヌス菌が増殖することはありません。しかし、1歳未満の乳児は腸内環境が不安定なため、はちみつを食べると腸内でボツリヌス菌が増殖してしまい、乳児ボツリヌス症を発症する恐れがあります。1歳未満ははちみつそのものはもちろん、はちみつ入りのお菓子や飲み物なども口にしないように、はちみつを与えるのは1歳を過ぎてからでなければいけません。

また、大人でも、すでにボツリヌス菌が増殖している食品を食べると、食中毒を引き起こしてしまう可能性があります。また、花粉や鉢刺されでアレルギーを起こす人の場合、はちみつでもアレルギーを起こす可能性があるので、心配なときは、少量から試してみるようにしましょう。

 

・参考:厚生労働省「ハチミツを与えるのは1歳を過ぎてから。」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000161461.html

・厚生労働省『「総合医療」に係る 情報発信推進事業』eJIM季節性アレルギーを緩和するための補完療法について知っておくべき6つのこと
https://www.ejim.ncgg.go.jp/pro/communication/c03/10.html

 

まとめ

はちみつには、熱中症や夏バテを防止する効果もあり、厳しい暑さを乗り切るために積極的に取り入れてほしいものです。はちみつにはたくさん種類があるので、いろいろ試したり、はちみつ専門店で試食をするなどして、お気に入りを見つけたり、料理によって使い分けたりなどして、夏に負けない身体づくりをしましょう。

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