シリーズ:お肌の美と健康を守る食べる美容/朝食編
肌の美しさを保つには、毎日の習慣が大きく影響してきます。特に朝食は、一日の始まりの大事な食事です。健康を維持するための一日のエネルギー源になるうえ、美容にも大きな役割を持っています。
必要な栄養素を考えた食材選びに、調理に工夫を凝らして、楽しみながら美肌サポートをする食生活を習慣づけていきましょう。
目次
美肌を作る習慣を朝食から始めてみよう
美容は普段食べているものから作られていきます。特に朝は栄養が吸収されやすいもの。だからこそ、朝食を抜くなんてもってのほか。そんな朝食のコツを紹介します。
身体が温まるものを食べる
朝起きたときは体温が下がっています。体温が下がっていると、血行が悪くなり、酸素や栄養など、肌に届きにくくなり、乾燥などの肌トラブルと引き起こしてしまいます。
温かい食べ物や飲み物を取ると、胃腸が温められ、血の流れが良くなることで、酸素や栄養が肌に運ばれやすくなるだけでなく、老廃物の排出をサポートし、肌のくすみ解消にも効果が期待できます。また、代謝もアップにも効果的なので、特にダイエットをしているという人は、朝食は必ず温かいものを食べるようにしましょう。
そこでおすすめなのがスープです。野菜や肉類など、具を工夫して、いろんなアレンジができて、毎日違った味を楽しめます。前日の夜に作っておくと、朝の忙しい時間も簡単にできるので、おすすめです。
よく噛んで食べる
食事で噛む回数が増えると、満腹中枢が刺激されるので、朝からたくさん食べなくても少量で満足できます。また、ご飯やパンなど糖質の多い食品をあまり噛まずにのみ込んでしまうと、食後の血糖値が急上昇してその後急下降することで、強い眠気や倦怠感を感じてしまうようになります。朝食はどうしても、軽い食事だったり、素早く食べるために噛む回数が減りやすいですが、朝食こそよく噛んで食べるようにしましょう。
また、よく噛んで食べることで、首や顔の筋肉が刺激されます。そうすると、毛細血管の血流が良くなり、肌の血色アップとむくみ軽減が期待できます。
朝食で美肌を作る栄養素と理想の朝ごはん
栄養が偏っていると、肌の老化スピードをアップさせてしまいます。そうならないように、どんな栄養素を取り入れればいいか、どんな朝食メニューがいいのか見ていきましょう。
主食にはGI値が低い炭水化物
GI値というのは、食品に含まれる糖質の吸収の値です。GI値が高ければ、血糖値が急激に上昇しやすくなり、低ければ穏やかに上昇します。朝食がご飯派であれば、白米よりも玄米を。パンを食べるなら、小麦より低GI値が低く、食物繊維が豊富な全粒粉が使われたパンがおすすめです。その他に、朝食にもってこいなのがオートミール。オートミールなら、ヨーグルトに混ぜたりお粥にしたりなど、アレンジもしやすいです。
糖の吸収をゆっくりするなら、まずは食物繊維が多いものから食べるようにしましょう。
タンパク質
タンパク質は、美容と健康の維持には欠かせない栄養素です。肌はコラーゲンとエラスチンの2つのたんぱく質によって、ハリが保たれています。タンパク質が不足してしまうと、肌の弾力が徐々に失われてしまい、しわやたるみの原因になるといわれています。また、髪もケラチンというタンパク質が主成分のため、タンパク質不足になると抜け毛が多く成ったり、ツヤが失われてしまったりするので、美しさを保つためには、積極的にタンパク質を取るようにしましょう。
卵や豆腐、納豆などの大豆製品、チーズやヨーグルトなどの乳製品なら、食欲がわきにくい朝でも、タンパク質がしっかり取れるのでおすすめです。
抗酸化成分
抗酸化成分は、紫外線や喫煙、ストレスなどによる肌の老化を防ぐ働きがあるといわれています。ビタミンエースと呼ばれるビタミンA,C、Eが抗酸化成分で、朝食に取り入れることで、日中の外敵ダメージからの軽減が期待できます。
それぞれの主な働きは、
ビタミンA:皮膚や粘膜を健康に保ち、肌のうるおいサポートをします。
ビタミンC:メラニン色素の働きを抑えて、しみなどの肌トラブル予防が期待でき、コラーゲンの生成もサポートします。
ビタミンE:「若返りのビタミン」ともいわれ、肌荒れの防止、肌のくすみ改善が期待でき、美肌サポートに役立ちます。
朝食に取り入れるなら、カボチャやニンジン、さらにきのこと一緒に蒸して温野菜サラダ。また、ブロッコリーやほうれん草を使ったスープになどがおすすめです。ベリーはシリアルやヨーグルトに入れるといいでしょう。冷凍のミックスベリーを使うと、あれこれ種類を揃える買う必要もなく、手軽に使えるのでおすすめです。
身体によい脂質
脂質はと炭水化物とタンパク質と同様、健康維持には欠かせない三大栄養素のひとつです。脂質には身体によいとされるものがあり、それが不飽和脂肪酸というものです。不飽和脂肪酸には、オレイン酸、オメガ3脂肪酸(α-リノレン酸、DHA、EPA)、リノール酸などがあります。その中でも特に注目したいのがオメガ3脂肪酸です。オメガ3脂肪酸は、肌のターンオーバーを助ける働きがあるといわれています。青魚やアボカド、ナッツ類アボカドやナッツ類には、オメガ脂肪酸が豊富に含まれ、特にアボカドは、α-リノレン酸とビタミンEが豊富で、肌の潤いをサポートしてくれます。
朝の食欲がない時
朝の食欲がどうしても出ない時は、手軽にたっぷりの栄養が取れるグリーンスムージーがおすすめです。スムージーは冷たくして飲むのが通常なので、スムージーを飲む前にはリラックス効果があるカモミールやミントのハーブティー、ビタミンCが補給できるホットレモンウォーターなどで身体を温めてから飲むことをおすすめします。
美肌になれる朝食レシピ
朝に取りたい栄養素をたっぷり取り入れた簡単レシピを紹介します。ぜひ朝食メニューの参考にしてください。
全粒パンのアボカドトースト
材料:全粒パン、アボカド、トマトスライス、塩、こしょう
作り方:全粒パンにペースト状にしたアボカドを塗り、塩とこしょうで味付けします。その上からトマトスライスを乗せて、トーストで焼けばできあがり。お好みでチーズをのせてもOK。
ベリーのヨーグルトボウル
材料:プレーンヨーグルト、シリアル、お好みのベリー、ナッツ類
作り方:ボウルにシリアルと入れ、ヨーグルトと混ぜ合わせます。ベリーとナッツをトッピングすればできあがり。バナナをトッピングするのもおすすめです。
オーバーナイトオーツ&フルーツ
材料:オートミール、お好みのフルーツ、牛乳or豆乳、はちみつ
作り方:オートミールはあらかじめ、牛乳か豆乳に浸して一晩おいておきます。一晩浸したオートミールの上にフルーツをトッピングして、はちみつをかけて味付けすればできあがり。フルーツの種類でアレンジも広がります。
グリーンスムージー
材料:ほうれん草、バナナ、アーモンドミルク、レモン汁
作り方:チアシードは水につけてゼリー状にしておきます。ほうれん草とバナナをカットし、ブレンダーにレモン汁とアーモンドミルクを一緒に入れ、滑らかになったらできあがり。
まとめ
美肌を作るには、朝食が大切。朝食を抜くと、美肌も健康も手に入れられません。まずは身体を温めてから、タンパク質やビタミン、抗酸化成分など、肌に嬉しい栄養素がたっぷり入った朝食で、美しい肌づくりを始めましょう。
原稿/編集部